Ryan

ブラッド・ダイヤモンドのRyanのレビュー・感想・評価

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
3.0
紛争ダイヤモンド


ストーリー
1990年代、内戦状態のシエラレオネ。反政府組織に連れ去られた漁師の男は、ダイヤモンド採掘場で強制的に働かされる。そんな中、大粒のピンク・ダイヤモンドを発見した彼は、騒動の混乱に紛れてそれを秘密の場所に隠す。


主演 レオナルド・ディカプリオ
監督 エドワード・ズウィック


白人の戦争を白人が再現した映画。
この映画にレオナルドディカプリオという著名な白人は必要なのか?

確かに面白く、悪逆非道を描き残酷描写もある。
大国の利用する立場と利用される立場を描く事には成功しているが、レオナルドディカプリオやジェニファーコネリーが出演する"白人パート"はマジでつまらない。
中身のない会話をペラペラと黒人に変わって得意げに喋り、白人の心情を説明する事に躍起になりすぎている。
当時「これがオスカーノミネート?」と耳を疑ったが、その考えは今でも変わらない。

確かに、ディカプリオの出演がなければ潤沢な予算は降りず、これほどまでに大規模な作品は製作できなかっただろう。
しかし、どう観てもディカプリオ演じる白人の存在はなくても成立するし、むしろ物語的に邪魔にすらなっている。
さらに追い打ちをかける様にこのラストが良くない。
もはや「ディカプリオのための映画じゃん」

白人が出てこない序盤のリアリティと物語のテンポはかなり良く、とても惹かれるものがあっただけに終盤は残念。
この映画も最後には"白人のもの"になったのだな。
Ryan

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