あざらしとしろくま

ブラッド・ダイヤモンドのあざらしとしろくまのレビュー・感想・評価

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
3.5
最近行った、某有名宝石ブランドの美術展。見事なダイヤの宝石に酔いしれていた、そんな時に観たこの映画は自分にとって非常にタイムリーな作品でした。

『ブラッド・ダイヤモンド』は美しいダイヤをめぐって起こる紛争のお話。人間の“欲”によってあっけなく壊されてしまった日常は、質素で慎ましいものであり、私利私欲とはかけ離れているように見えたのに。
私が一番衝撃だったのは、躊躇なく銃を打ち、ナイフを振りかざしていたこと。そして小学生位の子供が洗脳されて兵士として使われていたことです。草刈りでもするかのような気軽さで無関係な村人が殺されていくシーンは異様そのものでした。
「白人がダイヤを欲しいのは理解できる。でもどうして自分達(アフリカ人)は争わなければならないんだ」というセリフが、紛争に巻き込まれた人々の言葉を代表しているように思えました。