けん

ブラッド・ダイヤモンドのけんのレビュー・感想・評価

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
3.9
悲惨な映画でした。
一つ一つの言葉に重みがあり考えさせられました。

「悲しみを利用している。上部だけの情報でしかない」
「値崩れしないようにダイヤを買い占めて隠し貴重さを宣伝する。給料の3カ月分を結婚指輪に使う連中に買わせたいからな」
「多くの人間は善だと思う?善悪は行動で決まるんだ」
「これがTIAか」

などの言葉には非常に考えさせられました。
ジャーナリズムのあり方や利己的欲求による他人を貶める行為について、人の善悪の概念、アフリカに対しての固有の表現方法など人として考えなければいけないことが詰まっていました。

最後にダイヤモンドを通したこのような問題は映画でも語っていたように全て消費者である自分たちにかかっていると思います。
本筋とは、ずれますが個人的にこの映画を観てアーティストの甲本ヒロトさんの言葉を思い出しました。

「ダイヤモンドの行商人がやってきて、このダイヤモンドは永遠の輝きをどうのこうのって言うとるけどせいぜい百年しか生きられん人間に、永遠の輝きを売りつけてどうするんじゃ。俺らが欲しいのは今だけです」

この考え方のように自分たち消費者の意識を変えていく他ないと思います。このような考え方を持つことが重要であると実感させられました。とても良い映画でした。
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