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解夏のmikumiku1188のレビュー・感想・評価

解夏(2003年製作の映画)
4.0
泣けました。二人の愛の強さに胸打たれました。

先程レビューした、『築地魚河岸三代目』を見た後にTSUTAYAさんの旧作の棚から見つけて興味がわきレンタルしてみました。家内が比較的大沢さんが好きであったことも重なり、夫婦での鑑賞となりました。

東京の小学校の教師を仕事にしている青年。子供たちからも支持を得て意欲ある生活を送っていた。しかし彼は突然目に異常を感じて不安になる。友人の医師の診察を受ける事になるが非情にも難病である『ベーチェット病』の診断が下る。最悪の場合失明する可能性が強い事が判明する。
彼は身辺整理をし、学年の切り替え時でも有り、子供たちに別れを告げて故郷の長崎に戻ることになる。
大学時代の恩師の娘である女性と恋仲になっていたが彼女にも詳細を告げずに故郷に戻っていた。モンゴルに研究の旅に出かけていた彼女は父親から彼の事を知らされ、急遽帰国し彼の元長崎を訪れるが・・・。

突然病に陥り絶望の淵に立たされた青年を温かく包む恋人と母親。もがき苦しみ悲観の道へ迷い込めてしまう時、彼の心に一筋の光がかすかに見えてくるようになる。
不勉強ながら『解夏』という言葉を初めて聞きました。『結夏』と『解夏』宗教の世界の言葉のようです。すっかりお年を召されて松村達雄さんの演じる学者の方の説明によるセリフ。実に味のある口調で心にしみました。この作品のメイン・テーマと云える言葉でしょう。
大沢たかおさんと石田ゆり子さんの演技、良かったです。生きる事、前を向く事、困難に負けないことなど教えられる作品でした。
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