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浮草ののすのレビュー・感想・評価

浮草(1959年製作の映画)
4.1
小津安二郎監督。ただ一つ大映で撮った映画なので小津イズムを感じながらも一味違う作品に仕上がっていた。旅芝居の一座の人々の様々な人間模様を描きながら親と子、どんな形であれ血縁関係という切っても切りきれない複雑な関係で結ばれている者たちを暖かく時に厳しく描いている。やはり彼のカラー作品なだけあって色鮮やかに構図は洗練され映像がこだわり尽くされていて心地いい。中村鴈治郎や杉村春子といった役者の安定感。カウンターで座る京マチ子の美しさ。でもなんと言っても若尾文子が本当にキュートすぎる。惚れないわけがない!
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