1998年公開、前年のヴェネツィア国際映画祭でグランプリの金獅子賞を受賞したことでも大きな話題に。「首」の公開前に北野武監督の過去作を改めて鑑賞。
“キタノブルー”と呼ばれる青いフィルターを通した海、山、そして登場人物。色味だけで無くカット割と画角もかなり個性を感じる部分がありました。
たけしさん自らが演じる主人公の西と岸本佳代子さん演じる妻の美幸との時間がどれも素敵で切ない。木製の組み合わせパズル、トランプカード当て、時間差打ち上げ花火、“生”から“死”に向かう二人と妻からの最後の言葉…。
逆に“死”から“生”に向かう大杉漣さん演じる堀部が作品に描く花は“生”の象徴の様。同時に、“死”を表現し文字だけで構成した作品を描けた時点で彼はもう乗り越えることが出来ていたのかな。
頭では理解しつつも西の凶行には一歩引いてしまう自分も。せめて一般人には手を挙げないキャラでいて欲しかった。
銀行強盗に「頑張れよ」と言うスクラップ屋の親父が何だか忘れられない。お寺の鐘を鳴らすシーンは子供とお爺さんに合わせて猫も実に良い演技をしていたのが驚き🐈
羽を無くした天使と奴凧🪽🪁