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HANA-BIのanetonのレビュー・感想・評価

HANA-BI(1997年製作の映画)
4.0
物語の後半に向かって
よりシャープに削られ
加速していく作品だ

足して足して盛り上げる作業より
よっぽど難しい

作り手の創造力が
浮き彫りになるからだ


伝統芸能や工芸
その類の集中力と戻らない瞬間が
作品として密封してあるので

何度 開けても
新鮮で古くならない


西の暴虎馮河の中にある
ユーモアがエッセンスとして軽快で

バイオレンスとの対比が
口溶けの良さを支えている


行き止まりに向かって
進むしかない愛は

どこまでも勝手で
何より暴力的で

サラサラとこぼれ
綴じ込めておけないのだ
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