ルーロー飯

ミツバチのささやきのルーロー飯のレビュー・感想・評価

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)
5.0
一見、ゆるいファンタジー映画のように見えますが、実はそうではありません。この映画は約50年前の1973年フランコ独裁政権下のスペインで製作されました。そして物語は1940年、この独裁政権が始まった頃が舞台です。この頃、映画というものはスペインでは政府の検閲を受けなければならず、人々は公に政権を批判することさえゆるされませんでした。だからビクトル・エリセ監督はこの四人家族を象徴的に使って、社会情勢を描いた。お話が分かりにくいのは検閲を抜けるため、わざとなんです(!)

『ミツバチのささやき』原題を直訳すると『巣箱の精霊』。ラストシーンの「私はアナよ」っていうのはつまり…聖書に出てくる"I am that I am"じゃないか?
それって人間ひとりひとりの精神性について訴えているのではないか?と思う。

(英語でむりくりレビューしてみた)
At first glance, it seems like a fantasy film but it's not. The film was made in Spain 45 years ago under the Franco dictatorship. The film is set in 1940, at the beginning of his dictatorship. Government censorship was enforced the films. They couldn't openly criticize the regime. So they found a way to criticized the social conditions symbolically. It was difficult to understand what the director had wanted say but it was on purpose.