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善き人のためのソナタのaoのレビュー・感想・評価

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)
4.2
この曲を本気で聴いた者は悪人になれない

情報統制のために危険人物には盗聴機で鑑賞される時代。沢山の芸術家の死とタイプライターで記録される夫婦の生活音。

国家から人間性を奪われた鉄人形のようなヴィースラーが、二人の愛情や人間性を聞くことで、終盤に差し掛るとミッション遂行よりも先に理性が現れてくる様子が、東ドイツの軍人でも人間性は持ち合わせており、どこか“普通”に生きたかったんじゃないかと思う。

夫婦の愛情に触れ、売春婦に延長してくれと懇願する様子が人間だなと感じた。

HGW XX/7
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