善き人のためのソナタの作品情報・感想・評価

「善き人のためのソナタ」に投稿された感想・評価

るみる

るみるの感想・評価

3.9
東ドイツの重圧が迫る中で、息詰まるような時が刻まれていく感じ。
監視員と会うことはなく、最後のシーン、本を手に取った瞬間は鳥肌が立つような感動!
2007年アカデミー外国語映画賞受賞作。
80年代の東ドイツ、社会主義体制下の監視システムの中、反体制思想の疑いをかけられると厳しい尋問が待っている。
ある劇作家と女優カップルの監視作戦担当となった、凄腕の尋問官でもある共産党員の男。彼らの盗聴を続けていくうち、男の中で何かが変わり始める…

映画自体は、派手さはなく淡々と進んでいく。しかしラスト数分の後日談部分、中でも最後の最後、ラストシーンと台詞で、ブワッとこみ上げてくるものが…泣。
このラストシーンのために、それまでの138分があったんじゃないかってくらい。あーこのラストほんと好き!

同じ国の国民同士で互いに疑い合う、とても窮屈な社会。権力者は身勝手で、弱い立場の女性が犠牲になる。
そんな遣る瀬無い社会の表層の下で、芸術は輝き、言論は死なず、愛は優しい。人間は、本人たちも思いもよらないところで、静かに影響を与え合っている。「善き人のためのソナタ」が受け継がれていく。美しい映画だった。
RamenMan

RamenManの感想・評価

4.4
利害と良心の鬩ぎ合い。

正しいと信じる道を行く事が出来る人にこそ幸福あれ
ゆき

ゆきの感想・評価

-
鑑賞メーター終了ということで、感慨深いものをお引越。

こんな時代があったということ。当時の東ドイツの暗さがよくわかります。主演のミューエの、眼で語る演技がすごい。ラストが素敵。 
yonaka

yonakaの感想・評価

4.6
文句なしに大好きな作品。

国家に忠実で真面目なヴィースラー大尉が、劇作家ドライマンの監視を通じて人間らしく変化していく話。

主人公は終始笑顔を見せることもなくむっつり顔なのだけど、監視が進むにつれ、心の揺れ、迷い、嫉妬、優しさが、ちょっとずつ表れてくる。最初は冷徹な役人さんだったのが、だんだんかわいいおっちゃんに見えてくる。

人って、他人の人間臭さに一番惹かれるんじゃないかな、と、そんなことも考えた。

ラストは実に映画らしい、きれいなオチがついてくる。ちょっと現実離れしているけれど、あぁ、報われてよかったなぁ~と素直に泣ける。

原題はDas Leben der Anderen(他人の人生)とのこと。なるほど。原題も邦題も、どちらも素敵。
序盤から中盤にかけてが理解不足な気がしている。

また観たい。

途中よく理解できなくとも、ラストはいい。ぐっとくる。
灰夢

灰夢の感想・評価

3.9
いつ観たかも忘れてしまったけれど良い作品だったので自分のための記録
感想を文章にできないから忘れてしまったらもう一度観てほしい
あまり観たことないジャンルの話。観てよかった

このレビューはネタバレを含みます

なぜドライマンはヴィースラーに本を送ったのか

自殺の記事を掲載できたのがそんなに大事だったのか、逮捕されなかったことがよかったのか。
実際、そのままヴィースラーが仕事していたら自宅で話し合いにならなかったし、彼女も告発からの自殺しないで済んだんじゃないか…結果論だしどっちにしろ彼女の女優人生は終わってたけど
自己犠牲を払ってまで自分の正義を認める選択をしてくれたことへの感謝として受け取るしかない

(おれにはあの作戦がドライマンにとってハッピーエンドに見えなくて、それを引き起こした張本人に感謝するってのがしっくりこなかった。多分あんまり分かってないだろな。ごめんなさい。)


でも利害を度外視して正義を選びとる。それが報われるってのは素敵だと思う。
admy

admyの感想・評価

4.8
ヴィースラーが盗聴してる時の見守ってる感がたまらなく好き
ラストまでの持っていき方もすごく良かった
shiori

shioriの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしかった。後半から胸がしめつけられてあまりにも苦しい。「私が移動させたのに」のところで涙腺崩壊。ドライマンがヴィースラーの存在に気付いてくれて本当によかった。守られてたんだよ。決して幸せな話ではないけど、観終わった後は少しあたたかな気持ち。
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