公開時、友達と映画館で鑑賞。
今回BS放送録画にて久しぶりに2度目の鑑賞。
薬師丸ひろ子さん演じる女子大生直美。
父のいるアメリカへ出発するまでの一週間の物語。直美のボディーガード兼尾行を担当することになった私立探偵辻山(松田優作さん)との出来事。恋心を抱いている青年との出来事や、辻山がらみで事件に巻き込まれる展開、淡い恋心など…最後は当時びっくりした衝撃的キスシーンが大人への階段という感じで印象的だった映画。
懐かしさでいっぱいになった。
けれどもこんな映画だったんだね…夜のディスコ風とかバーみたいなところ、ラブホテル出てきたり中年男女生々しいシーンとか、ヤクザの世界の指切り落とし場面まであって、いろんな意味で昭和感漂う映像。確か同時上映だった気がする『時をかける少女』に比べて都会的で生々しい大人感たっぷり映画だった。
この『メインテーマ』の曲を聞くと、脳内の次の曲は絶対『時をかける少女』のイントロが流れる。カセットテープに録音してこの2曲セットで聴いてたもので♫
当時、薬師丸さんの、この映画のファッションや映画に出てくる大学生活に憧れた。
流行っていた巾着ポシェット、キュロットスーツや、チェックのワンピース、ニットスーツ、白い大きなボタンのようなイヤリング持ってた持ってた!などなど。薬師丸さん、とっても可愛い。
松田優作さんについては、当時はあまり魅力を感じてなかった。今見ると、若い!なのに今の同年代の方々よりはるかに大人感漂う落ち着きがある。ちょっと生活に疲れた雰囲気、程よい渋さとあの話し方が魅力的に感じた。
今回、一番印象に残ったのは、アメリカ出発前夜に、直美が辻山のアパートを訪れる場面。二人のやりとりがいい。直美の涙を潤ませる表情や、辻山のなんともいえない表情が、もうたまらなかった。お二人ともすごい役者さんだなあとしみじみ感じた。。
記憶から抜け落ちていた部分として、この映画に出てくるもう一人の女の子。この子がいないと話は成り立たない重要な役柄。お金持ちで豪邸に住む直美とは対照的に、好きな男子に好かれたい為に夜のバニーガールや売春までしてお金を稼ぐ。男の子の家に掃除に行って甲斐甲斐しい場面、男の子に小遣いを渡す場面もある。
当時観たときには、薬師丸さんばかりに目がいった。大学生活をきらきら憧れの場所として描かれてたように記憶していたが、この女の子のような大学生も登場していたとは…。
登場する役者さんの中で印象的だったのは、家政婦の岸田今日子さん。直美とのかけあいにセンスがあってとてもよかった。この方が出ているシーンはとても品がある。
警官役で林家木久扇さんが旧名(木久蔵)で出演されていたのを発見!先日、木久扇さんの落語を動画検索してみていたので若い木久扇さんを見ることができて個人的にタイムリーだった。
余韻〜〜〜
私がインパクト受けた濃厚キスシーンのあと、爽やかに明るく手を振って旅立つ薬師丸さん。薬師丸さんが画面から消えて映画のクレジット中、ずっとそのまま空港内が映っている。最後の最後までずっといつまでも立って見送る松田優作さん。大人の哀愁と温かさが余韻に残る。