みゅうちょび

マイ・ブラザーのみゅうちょびのレビュー・感想・評価

マイ・ブラザー(2009年製作の映画)
3.0
戦場で捕虜となり、自分を必要とする家族のために生きて帰るため、恐ろしい決断を迫られそれを実行せざるをえなかった兄。
なかなか戻らない兄の家族を慰めるうちに、そこに自分の居場所を見出す弟。

真摯で正義感をもって真面目に生き家族の誇りを背負っていた兄に反して、兄と比較されて育ったことで兄とは違う堕落した生き方を選んでしまった弟。
真面目さゆえに深い心の傷を負った兄は、そんな弟が自分の大切な家族と心を通わせ自分をさしおいて幸せそうにしている姿を疎ましく感じてしまうのは当然だろう。

兄の妻子を軸に二人の兄弟の距離は狭まるはずだったが、溝は深くぱっくりと口を開いて血を流しているかのよう。血の繋がりがさらに2人を苦しめる。

そいうことがとてもよく描かれているけれど、それ以上のものが見えてこない辛い話だった。トビー・マグワイアの演技が凄かった。
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