チッコーネ

警視庁物語 19号埋立地のチッコーネのレビュー・感想・評価

警視庁物語 19号埋立地(1962年製作の映画)
3.0
個人的に5作目の警視庁物語。
新興宗教が絡むサスペンス、というあらすじに興味を惹かれたものの、脚本に占める割合は思ったより少なめ。
前向きに、客観的に捜査する刑事たちの様子をつぶさに伝える。
60年代当初の東京ロケも生々しい。
桶を使い洗濯に勤しむ主婦たちの住まう長屋と、車の行き交う都心の舗装された道路との間には、まだ落差が。
うなだれつつおでんの屋台を引く男をロングショットで捉えたラストには、そんな経済の中で懸命に生計を立てる人々の哀感が漂う。