1972年にブルックリンで実際に起きた銀行強盗事件。
閉店間際の銀行に押し入った所でまず3人のうちの1人が「やっぱり出来ない」と逃げ出す。
ソニー(アル・パチーノ)は残されたサル(ジョンカザール、『ゴッドファーザー』でも『ディアハンター』でもこの『狼たちの午後』でも頼りない役をやってるけど、私生活ではメリルストリープの婚約者だった)と共に、支店長に金庫を開けさせるとそこにはたったの1,100ドルしかなく、気がつきゃあっという間に警官隊に包囲されている。
集まるパトカー・マスコミ・群集。
行員を人質に取るも、エアコンは止められ、登場人物の汗ばかりがやけに印象的な四面楚歌。
逃走用の飛行機を要求し待つ間、ソニーの不遇な境遇が段々と明らかになる。
太った妻は夫に喋る隙も与えず不満をまくし立てる。
それに嫌気がさしてゲイになり同性結婚するが、その「細君」も精神病院に入る。
電話で「あなたから逃げたかった」と告白されるソニー。その電話は盗み聞きしている警官にさえ笑われる。
夜になって人質と共にバスに乗り、飛行場に着いた途端、手際の良いFBIにサルは射殺、ソニーは確保され、ジ・エンド。
行き詰まって、悪あがきして、終わる。
救いの無い話なのに見入ってしまうのは何故だろう。