けい子

エクソシストのけい子のレビュー・感想・評価

エクソシスト(1973年製作の映画)
5.0
どうやら間違えて「特別版」を借りてしまって「ディレクターズカット」じゃなかったからかスパイダーウォークが見れなかった。
見終わってあのシーンなくない!?となった。まぁいいんだけど…あれってもともとはカットされたシーンだったよね?
昔そのバージョンは一度見たはず。

このタイミングで『エクソシスト』見たのは『ベストフレンズ・エクソシズム』を来週に控えてるからなんだけど、前に読んだ『ベストフレンズ・エクソシズム』原作小説の悪魔祓い場面はかなりそのまんまだったのがよく分かった。『エクソシスト』のカラス神父がボクサーに例えられる肉体派だから、『ベスト〜』のブラザー・レモンがマッチョキャラにされてるのか、とか。
悪魔祓いの「お約束ごと」が確認できたのでまた『死霊館』も見直してみようかな。

昔見た時は前半はよく理解できず、それこそスパイダーウォークとか、リーガンの変貌ばかりに気を取られてて面白がりながら見てたんだけども、それっぽい作品をいくつか見た後だとカトリックの神父の監修が入ってたり、本物の神父が役を演じてたりするのもあり凄く真面目で重厚に感じた。この完璧さは派生作品を通った後だからこそより実感するな〜と思いました。なんだ、全部ここにあるじゃん!という。

面白かったので眠くなるまでそのままメイキングも見てたけど、そういう硬さがありながら特殊効果の人が結構破天荒で女優陣は同意もなしで投げ飛ばされたり体張らされるし、悪魔祓いの場面は白い息が出るくらいスタジオをキンキンに冷やして撮られてたりで作品の為なら人権はない、という狂気があった。

キリスト教の監修が入ってて、科学と無神論の時代にも信仰は必要なのかも…という話だけど、思春期に入った娘のコントロールが効かなくなったのをいろんな大人の手を借りて諭す話にも見えるし、いろんな見え方ができて正解が一つでなくて面白いです。
けい子

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