原田眞人のデビュー作。こんな青春っぽい甘酸っぱい作品がフィルモグラフィにあったなんて…と思っていたら予想外の方向に転がって…？人生ベスト級に好きな映画かもしれん。映画に生き、映画に死んだ男…。気のいい中年シネフィル男性のダンさんが雨に唄えばを上映した映画館から出てきてから土砂降りの中ジーンケリーのあのシーンを再現する場面は笑えてどこか哀しい。劇伴もセンス良くいい仕事してるしカットがどこを抜き取っても完璧。煙草一箱50円といった時代性の細部もいい。沼津を舞台にしているのも味わい深い。原田眞人の出身が沼津なのね。
