あいうえおかき

スパイダーマン3のあいうえおかきのレビュー・感想・評価

スパイダーマン3(2007年製作の映画)
5.0
アクションに頼らず、どんな人間でも抱えうる問題をヒーローモノに詰め込んでて考えさせられるし、見終わった後のこのグチャグチャな感情さえももはや心地よいと感じさせられる素晴らしい作品。

3作品通して、悪役も完全に悪役とは言い切れないし、一歩間違えれば自分もそちら側に簡単に陥ってしまうなと思った。
スパイダーマンだって、一歩間違えればヴェノムになってたっておかしくなかった。

最後の言葉の

"心に葛藤があろうとも常に道はある。
選んだ道で自分が決まる。
正しい道は必ずある。"

というものが重く感じた。

今作でいえば、パーカーも心の闇に染まり、大切なモノも見えず、精神を病んで自分すら見失ってしまっていた。
闇に囚われると抜け出せない。
鬱とかもそうなのかなと思った。

それでも、最後は闇を振り払い正義のヒーローとして戦ったのは感動した。
心の闇を黒のスパイダーマンスーツで表してたのもうまいなと思った。

そして、ハリー…
彼が主人公なんじゃないかと思わされるほどに印象的だった。
彼が1番強い人だと思う。
最後の共闘シーンは感動した。
持つべきものは友って言うし、病院のセリフが伏線になっていて最後もカッコよかった。

家のドアが、心のドアを表してるんじゃないかと思った。
段々と闇に支配されると共に開きにくくなっていった。
最後は無償の愛の象徴である叔母さん(?)が訪れるシーンで、ドアノブが壊れるほどガッツリ開いたので、あそこでパーカーが自分を完全に取り戻したんだろうなと思った。

1番難しいことから始めるべきで、それは自分を許すことらしい。

サンドマンとの和解シーンもよかった。
そして、闇堕ちマグワイア最高にクールだった。
マジでディバラにしか見えない笑
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