アラシサン弐

スカーフェイスのアラシサン弐のレビュー・感想・評価

スカーフェイス(1983年製作の映画)
4.0
のし上がったチンピラが調子こいて自滅していく170分、だけなのに面白い。

序盤のモーテルでの一件で「これは凄まじい血生臭い描写が来るぞ‥」と身構えていたら、意外とシュールな場面が多かった。

タランティーノがこの監督のこと絶賛しているのが何となく腑に落ちた。
針小棒大な銃撃戦と暴力、ギリギリ必要無さそうな長い会話、その会話でギャアギャア連呼されるF○○K。
確かにこの手の後世の作品への影響を感じざるを得ない。

このアルパチーノはゴッドファーザーのような重鎮なギャングではなくて、どちらかというと「悪党」と「小悪党」の狭間を行き来してるような稚さすら覚えるんだよな。
レストランで練り歩きながら他の客に悪とは何たるかを吐きまくる姿とか完全に「小悪党」で、カリスマというより野心家の印象。

野心とガッツだけで手に入れても、そこに仁義が伴っていないと最後には離れていってしまうんだね。
アラシサン弐

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