トムヤムくん

アイム・ノット・ゼアのトムヤムくんのレビュー・感想・評価

アイム・ノット・ゼア(2007年製作の映画)
4.0
ボブ・ディランの半生を「詩人」「ロックスター」「放浪者」「映画スター」「無法者」「革命家」の6つの人格に分け、6人の役者が別々に演じる実験的な伝記映画。

演じるのはそれぞれ順番にベン・ウィショー、ケイト・ブランシェット、マーカス・カール・フランクリン、ヒース・レジャー、リチャード・ギア、クリスチャン・ベイルの実力派たち。監督は『エデンより彼方に』や『キャロル』で知られるトッド・ヘインズ。

あんまりボブ・ディランのことは詳しくないし、6人が全くの別人として出てくるから複雑な構成だったけど、今までに観たことない、新しいものを観ている感覚が凄くて、最後まで楽しめた。アメリカの人たちにとってボブ・ディランは一個人ではなく、ロックの、ポップカルチャーの概念としてそこに存在しているんだろうなと思った。すごく不思議な体験だったな。