かわたん

群衆のかわたんのレビュー・感想・評価

群衆(1928年製作の映画)
4.0
面白かった。ニューヨークの町並み、群衆を写したショットの後、傾けたカメラで高層ビルを写して向きを戻し、そのままビルの高くまで駆け上っていき、1つの窓をフレーミング、幾何学的に並んだ数多くの机と「群衆」の中から主人公へとフィーチャーしていく一連のシーンが有名らしい。僕もこのシーンは好きだな。あとは、やっぱラストシーンが好こい。ここでは、楽しく劇を見る三人家族の様子から徐々にカメラが離れていき、劇場の「群衆」全体を写すショット(つまり、劇場でこの映画を観てたであろう観客の鏡像)になっているが、このショットによって物語の主人公たちが徐々に「群衆」へと溶け込んでいき、最後には観客へも同化していくといった形を取っている。この映画に直面する観客をも「群衆」へと巻き込んだことによって、「群衆」が意味するものが、単に作品内で映される1920年代のニューヨーク市民だけでなく、より普遍性がマシマシのまっし~!テヘペロりんちょ!!(・ωく)
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