今日で夏休みが終わり、明日からいよいよ子供達が学校に帰ってきます。
そんな夏休みの終わりの切なさから、今日はこの作品のレビューを。
観たのは、小学生の時。
黒澤明をまだ知らなかった頃。
はだしのゲンがトラウマになっていたが、この作品も同じようにトラウマに。
少し音の狂ったオルガンの旋律から始まり、野ばらの明るい児童合唱に合わせて、雨の中傘をさしたおばあちゃんが狂走し、それを孫たちが追いかけるシーンで終わる。
子供の心にも重く伝わってくるものがあった。
まだ、戦争も原爆もリアルに体験した大人がたくさんいた時代の映画。
今はもう、その悲惨さを語れる人がほとんどいなくなり、唯一の被爆国だからこその非核三原則も揺らいでいるように感じる。
核兵器禁止条約に日本はサインしていない。
黒澤明が生きていたら、今の日本でどのような作品を作るのだろうか。