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男はつらいよのtubure400のレビュー・感想・評価

男はつらいよ(1969年製作の映画)
3.6
渥美清の獣性のようなものが思った以上に心に残った。かなり迫力がある。

いかにも前時代的な、浪花節、的なものを思う時、具体的な例としてよく寅さんが思い浮かぶけれども、実際に見ると、かなり迫力がある。「結構毛だらけ猫灰だらけ」とかの常套句の元ネタとしても観ていてかなり楽しめる。現代の日本から失われたものがここにある、みたいなことを言う人が多くて、そんなにええもんかいな…という気もしていたけど、実際かなり感動的で、破天荒な生き様を互いに許し合う人間の姿は御伽噺じみていて、あぁ、こういうのっていいなぁ、というか、こういうの多分自分の親世代が好きなんだろうなぁという気がする。ビートたけしの映画に出てくる良いヤクザみたいな感じというか。でも今は半グレの時代だからなぁという気もする。

倍賞千恵子がすごい美人だったのと、ラストシーンのカットのファンタジックな自由さがさながらフェリーニという感じで感動した。
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