あやな

欲望という名の電車のあやなのレビュー・感想・評価

欲望という名の電車(1951年製作の映画)
4.3
元々戯曲が好きだったのですが、正直この映画版は最高でした。まるで当て書きのような完璧すぎる配役と、フィルムノワール的な陰影や音楽を用いた演出。緊迫した中で少しずつ明かされていくブランチの虚構。この作品の難しいところはリアリズム的な面が大きくて、カタルシスもシニカルさも当てはまらないところ。それを絶妙なバランスで振り切らせない曖昧さに誠実に臨んでるのが素晴らしい。すべてのアンサンブルが最高。ラストはまるで『サンセット大通り』のようでした。
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