HajimeKaneko

K-19のHajimeKanekoのレビュー・感想・評価

K-19(2002年製作の映画)
4.5
潜水艦内で、炉心溶融を起こす寸前の原子炉内に入り7人の乗組員が入れ替わり冷却用の真水を注入するシーンが壮絶。それを見ているうちに恐怖から任務を放棄したエリート下士官として士官学校卒業直後に配属された青年が、他の乗組員の仲間への忠誠心を見るうちに恐怖を克服し、二度目の事故に立ち向かっていく姿が胸を打つ。
権力上層部の愚かしさと現場の兵士たちの尊い無私の心の差を上手く描いている。
アメリカ人監督のキャスリン・ビグローはこの映画で、ソ連に同情的、あるいはソ連兵を英雄として描いているとアメリカ本国ではさんざん批判され、結果的に映画は失敗に終わり多額の借金を作るが、7年後、同じテーマ(現場の兵士の心情やその働き)を扱った「ハートロッカー」で成功をおさめる。
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