向井さん

ピカドンの向井さんのレビュー・感想・評価

ピカドン(1979年製作の映画)
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私の祖母は被爆者健康手帳を持っています。
その頃、祖母はまだ生まれたばかりで
幸い爆心地からある程度は離れた場所で
暮していたため、この作品のような
被害は無かったそうです。
ただ凄い爆風だったので、曽祖母が
祖母に覆いかぶさるように守ったため
曽祖母の背中とおでこには亡くなるまで
その際に出来た傷痕が残っていたのを
覚えています。

祖父母が広島に居ると言うこともあって
よく夏休みの課題に、原爆やその頃の生活を
テーマにしてまとめて提出していた事もあり
原爆ドームにも数えきれない程行きました。
その度に戦争は怖い。2度と繰り返してはいけないと
子供ながらに感じたものです。

毎年この季節になると、戦争や原爆を
取り扱ったドラマや番組がよくやっていた
ように思うのですが、最近はあまり
見ないような気がします。
色々厳しくなって、グロい。怖い。
って圧力とかがあるのでしょうか…

確かに、グロいかもしれない。
怖いかもしれない。でもだからと言って
目を背けてはいけない歴史です。
ある日突然、全ての日常が奪われる恐怖。
一瞬で全てが焼け野原に変わる恐怖。
同じ悲劇を2度と起こさないためにも
絶対に忘れてはいけません。
戦後75年、これだけ平和な時代が
続いているのも、こうやって人々が
その怖さを伝え続けたからだと思います。

私には、今でも忘れられない祖母の
言葉があります。

「この時期になると、戦争やら原爆やら
あの頃を思い出す物が多くてテレビを
つけるのが嫌になる」

こんな辛い時代を過ごした祖母にとっては
忘れたい過去なんだろうと思いました。
そりゃそうですよね(笑)
こんな辛い記憶なんて当事者からしたら
忘れたいはずです。
そんな記憶を引き出しから出して
話してくれた祖母のためにも、今度は
私が伝えていく番なのだと感じました。

次世代の子供達が笑って暮らせる
平和な世界のためにも。
そしてこの平和な世界のために犠牲に
なった人々のためにも。

"安らかに眠ってください。
過ちは、繰り返しませぬから。"

フォロワーさんのレビューを見て
鑑賞いたしました。
教えていただきありがとうございました。


ちなみにそんな祖母はその辛い時代のせいか
食べ物をやたらとストックします🤦🏻‍♀️
2001年が賞味期限のわらび粉は
もう捨てても良いと思うよ、おばあちゃん(笑
向井さん

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