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宇宙戦艦ヤマト 完結篇のbluetokyoのレビュー・感想・評価

宇宙戦艦ヤマト 完結篇(1983年製作の映画)
3.0
ストーリーは、みんな同じだ。こうなると、もう水戸黄門状態。だんだん、回を重ねるごとに、妙に洗練されてくる。絵もそこそこによくなってくる。デスラー総統がいいヤツになっていること以上にびっくりなのが、沖田艦長が実は生きているということだ。酒造医師は、いやあ、わしの誤診じゃった、とほがらかに言ったりするが、埋葬しなくてよかったな。

簡単にあらすじ。
銀河同士が衝突するという惨事があり、どうやらガミラス星も巻き込まれたらしい。ヤマトは調査に赴くが。いやあ、さすがのデスラー総統もこりゃあ、お陀仏だな、ということで冥福を祈っていたら、ヤマトも火炎に巻き込まれそうになる。
五代艦長、どこでもいいから、ワープしろ、と島航海長に指示を飛ばす。しらねえぞーと島は不満顔。
ワープした先には、ディンギル星。水惑星アクエリアスが接近していて、大量の水が流れ込み、大混乱。
ヤマトも巻き込まれそうになり、ようやく脱出したと思ったら、ディンギル艦隊と遭遇して、ディンギル艦隊の攻撃を受け、自動操縦でやっと地球に帰り着く。

一方、ディンギル艦隊は、帰る星が水没してしまったので、地球を移住先に決定する。移住するにあたって、人類は邪魔なので、ワープで水惑星アクエリアスを地球のそばに飛ばして、地球を水没させる計画。

それを知った地球では、人類が宇宙へ避難を始める。だが、ディンギル艦隊が襲来、全滅させられる。

ということで、ヤマトはディンギル艦隊に戦いを挑むしかなくなる。そのとき、沖田艦長がヤマトに復帰するのだ。まさかの掟破り的な復活である。
だが、五代艦長のヘタレぶりをさんざん見せられたので、いかにも、沖田艦長の頼もしさよ、である。安定しているというか、ぶれないというか。

ということで、ディンギル艦隊と死闘を繰り広げるわけだが、やはり、次第に劣勢になっていき、もはやこれまで、という状況に追い込まれていく。と、そこに、デスラー艦隊がディンギル艦隊へ、雪崩れ込んでいくわけだ。
いつの間にか、デスラーがいいヤツになっているのはちょっとアレだが、なかなか感動的だったりする。

ヤマトは、水枠瀬アクエリアスをワープさせている都市衛星ウルクに接艦して白兵戦を挑み、ワープシステムを破壊するのだが、残念ながら遅かった。ワープを止められず、水惑星アクエリアスは地球の間近に移動してしまう。
もはやこれまで、であるが最後の手段、水惑星アクエリアスと地球の間で、ヤマトが自爆すれば、地球の水没は防げるらしい(仕組みはわからず)。
もちろん自動運転で、ヤマトは水惑星アクエリアスと地球の中間地点に行くわけだが。

ヤマトを離れる乗組員たち。だが、このとき、沖田艦長一人がヤマトに残ったことを知るのだった。もし、自動操縦がうまくいかなかった場合に備えて、沖田艦長は残ったのだ。
これは、太平洋戦争のときの特攻隊への鎮魂なんだろうな。太平洋戦争のときは、特攻を命じた偉い人々は生き残り、のうのうと戦後を太平楽に生活しているんだものな。それはそれとしても、最後のシーンも感動的ではある。
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