hc555

おもひでぽろぽろのhc555のレビュー・感想・評価

おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)
3.5
大人のジブリ。
子供の頃は意味がわからず、25過ぎたら身に沁みた。
それから数年。客観的にみられるようになりました。
後悔しない唯一の方法は、死ぬほど考えることだと誰かが言ってた。そういうことだと思います。

いつからこんなにつまらない大人になってしまったんだろう。昔はそんなことなかった…ハズ。そうやってタエコは小5の頃を思い出し始めた。無限の可能性を秘めていたあの頃の自分への憧れにも似た感情。
しかし、コンプレックスに感じている偽善的な自分とそんなものとは無縁だったハズの昔の自分がリンクする。素敵な楽しいだけの思い出だったハズなのに…。もしかしたら、当時そんな風に思っていなかったのかもしれない。その感情さえ悪いようにすりかえているのかもしれないのに。
混乱するタエコに、トシオはどこまでもポジティブに接する。言葉には出さないが、タエコの心がほぐれていくのがわかる。自分にない強さを持つトシオに、タエコは惹かれ始めている。
タエコは目の前の現実と向き合わなければならないことに気付く。エンディングで、小5の自分に気付かないのはそれをあらわしている。その後、タエコが何を選択したかわからないが、きっとタエコは自分で考えることを始めたはずだ。
hc555

hc555