ぷん

おもひでぽろぽろのぷんのレビュー・感想・評価

おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)
4.2
アラサーOL、10連休を使い憧れの田舎へ

大学生の頃に見たっぽいんだけど、タエ子の年を超えてしまった今、再度見返したら最高アンド最高になったので、本当に名作

1.田舎に向かう理由
小学五年生の頃のタエコはおばあちゃんと東京に住んでおり、田舎に行く機会がなかった
OLになった今そのコンプレックス?を払拭するために田舎に行くことになる
道中、アラサーの問題となる結婚や仕事や今後の将来についての問題が浮き上がる

2.過去の回想
今の自分を楽しもうとするのだが、小学五年生の頃を思い出してしまう
あの頃、とても大きな過ちだったことを今では理解し笑って許せるほどになっていた
しかし、一つどうしても理解できず田舎にまで持ってきてしまった思い出が、あるシークエンスで爆発する

3.田舎の幻想が崩れる
田舎とは人々がよりよく生きるために人口的に作ったもの、有機農業って言葉は良いけど全てが「綺麗」なわけではない、様々な田舎への現実を目の当たりにするタエコ、田舎への幻想が崩れ更には遠くに置いてきたはずの結婚までも、田舎で話題に上がった

4.小学五年生の自分が出てきた理由
タエコがずっと気にしていたもの、それはあべくんの「お前とは握手してやんねーよ」と言うセリフ
不潔でみんなから遠ざけられていたあべくん、タエコだけはそれを見て、あべくんに接しようと考えていた、が阿部くんに吐き捨てるようにこんな台詞を言われてしまった
それはタエコが良い子でいようとしたのが、あべくんには透けて見えてしまった、と考えていた
しかし、トシオはそうでは無く、あべくんはタエコのことが好きだったのだ、といとも簡単に答えを出してしまった
全ての辻褄が合い、小学生の自分とも決別出来た今、タエコはもう一つ大人の階段に上がることができた

これも、私だけの物語
夏映画感が本当に半端ないし、理解できる今、自然と涙が流れてしまう🥲
なんか大人版スタンドバイミー?
幻想を突き止め、その現実を知り、ゴーディが咽び泣くシーンを思い出してしまった
ぷん

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