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乙女の星のsonozyのレビュー・感想・評価

乙女の星(1945年製作の映画)
4.0
クロード・オータン=ララ監督の初期作。
想像力豊かな夢見る乙女シルヴィが恋している、肖像画の亡きアラン(祖母の恋人)の幽霊をジャック・タチが演じるファンタジック・コメディ。

古城に住む男爵の16歳になる娘シルヴィ(オデット・ジョワイユ)は、既婚の祖母の恋人だったアランが愛犬ピラムと狩りをする姿を描いた肖像画について、親戚の子供たちに説明し、二人が密会に使ったという秘密の通路を案内する。

ところが、男爵は財政難からその肖像画をシルヴィに内緒で画商に売ってしまう。
画商が肖像画を持ち出す直前、アランと愛犬ピラムの幽霊が抜け出し、シルヴィにその存在を暗示させる。

肖像画が売られたと知り悲しむシルヴィ。
男爵は幽霊を信じているシルヴィのために、アランの幽霊を出現させることを思いつき、執事に幽霊を演じる劇団員を手配させる。

すると、なぜか3人の男がやってくる。
憲兵に追われているラミュール、画商の息子フレデリック、ベテラン劇団員のアニセ。3人で演じると言う彼らは、白裝束の幽霊衣装をはおり・・・

1945年の作品ですが、ジャック・タチと愛犬ピラムの幽霊映像に違和感なく素晴らしい。
しかし、この時代、幽霊=白裝束だったんでしょうか。ツッコミどころです。笑

哀愁漂う、まだオジさん手前のジャック・タチ、いいですね〜。
ラミュール(フランソワ・ペリエ)とフレデリック(ジャン・ドザイー)の関係も良かった。

屋敷で飼っている犬(同じ名のピラム)に吠えられ続ける肖像画&幽霊犬ピラムがずっと短い尻尾を振ってるのが可愛すぎる。
邦題とつながる沁みるラストも。

Thanks! mimicotさん
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