ノーランなのに今までスルーしてきた作品
見てわかったことはやっぱりわたしノーラン監督好き!!!
マジックに取り憑かれマジックに人生を狂わされた2人の男、似た者同士なようで対立し続けたアンジャーとボーデン。
華々しいイメージのマジシャンの世界は死と隣り合わせで、同業者同士でも騙し合う、助手や家族をも信用できない、ドロドロとしたものだった。
最初のアンジャーの妻の事故の影響があって、なんとなくだがアンジャーを応援しながら物語を見ていたので感想もアンジャーに偏って書く。
一度ボーデンの日誌に引っかかったアンジャーが、今度はボーデンを同じ手で陥れたとわかるあの瞬間、思わずやってくれたアンジャー!って喜んだ。
でも、
なんとなく、彼が結果的に幸せになれないのは割と序盤でわかっていたんだよねえ...
デビッドボウイ演じる科学者の作った装置はかなり非現実的で急にSF要素が加わって少し戸惑ったけど、その気味の悪さ、得体の知れない感じがラストで効いてきたように思った。
明らかに毎回水槽に落ちて死んでいるのは元のアンジャーなんだよなぁ...
完璧に狂ってる...
替え玉を使って舞台の下で歓声を聞いて悔しがっていた時の心は何処に行ったのか。
まさにマジックに人生狂わされた男だった。
衝撃的なマジックのトリックも印象的だったが、細かい伏線回収もまたさすがノーランだと思わせる気持ちのいいもので、後半の勢いがすごかった。満足満足。