MURANO

アメリカン・グラフィティのMURANOのレビュー・感想・評価

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)
4.2
これぞ、青春! いい映画じゃないか! ジョージ・ルーカスがプロデューサーとしてではなく、監督としても優れていたことを、これを観ると感じますね。

「卒業して、明日街を出るか、出ないか」。その前日の夜、その一晩だけがこの映画の舞台。

決して大きな事件は起こらない。主人公たちに大きな変化も起こらない。

だが、それぞれのエピソードが魅力的で、観客が自らの青春時代としっかり重なられるように出来ており、ジュークボックスのように流れ続ける60年代音楽が醸し出す雰囲気も良い。

のちの『スター・ウォーズ』では広大なる宇宙を描き出したが、この映画で描き出した小さな宇宙も、世界観の構築という面では素晴らしいと思った。

この映画の中では、街を出るか出ないかの葛藤が主人公たちにあるわけだが、これはルーク・スカイウォーカーがタトゥーインを離れて旅立つか否かの葛藤に似ている。

ふたつの太陽を眺めているあの名シーン! 『アメリカン・グラフィティ』の監督なら確かに撮りそう!と感じさせる部分があります。
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