ジャッキーケン

アメリカン・グラフィティのジャッキーケンのレビュー・感想・評価

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)
4.3
ジョージルーカスがSWのイメージしかない僕にとってはこういうのも撮ってたんだっていう驚きが大きい。もちろん今日まで青春映画の傑作として言われてるだけあってかなり好きな青春映画

1960年代のカリフォルニア、地元最後の夜を過ごす男女をそれぞれの視点で描いたもので4つの視点で描かれる。

今カノに「都会に行って君以外の子とデートしてもいいかな」と第一印象最悪なスティーブ。そんなスティーブはずっと恋人との遠距離関係に悩む、若者らしい共感しやすい葛藤だ。

大学進学は決まったもののまだ決心が付かないカートはきっと学校では優等生だ。そんなカートはひょんなことで「ファラオズ」と呼ばれる不良に絡まれマズイ状況に立たされていくが不良と優等生に友情が徐々に築かれていき次第に仲間になっていきとある誓いをしようと提案される場面では「これが最後の夜なんだよ」っていう寂しさも込み上げてくる
一目惚れしたブロンド美女を追っかけするがその美女はたったの1シーンしか出てこないのに惹かれてしまう。
さっき微笑んだあの美女は誰だとカートの興奮、焦りは男だったら感情移入せざるを得ない

走り屋ジョンと13歳のキャロルの車内でのやり取りが一番好き。純粋なキャロルが最高に可愛いし帰らせたいジョンの駆け引きであったり煽ったやつに泡を吹かせる仕返しが気持ちいい。ジョンの格好良さとキャロルの可愛さが最高に相性が良かった
ジョンに宣戦布告するドライバーがハリソンフォードなのも最高でハンソロ伝説はもうここから始まっていた

テリーとまさかの美女とのワンナイトデートは僕にとってはまるで夢のような話でもあるけどテリーという明らかなオタクでもイカす車さえあれば美女をモノにできるって確証が持てる。モノで転がる女は尻軽という確証も持てた。興味深いパートだったな。

それぞれのパートの話はもちろん面白い、だが本作の最大の良さといえばストーリー以上に60年代の青春を追体験できるノスタルジー。ファッション、車、音楽、ファストフード店、コンビニ、当時はなんの変哲もない風景なのに当時を映像面でしか見たことがない僕としては最高の60年代映画だと思う。

ルーカスの青春時代を元に作られていて内容自体もワンナイト物の走りとして王道
「スタンドバイミー」の死体探しや「フェリスはある朝突然に」の壮大なサボり話とは程遠いリアルなストーリーで「ブレックファストクラブ」好きにおススメ、後日談は完全に「スタンドバイミー」に影響を、与えてる