ゆず

残菊物語のゆずのレビュー・感想・評価

残菊物語(1939年製作の映画)
4.0
ワンシーンごとの空間の捉え方
西瓜。花火。風鈴屋

赤ん坊を寝かせつけ蚊帳で覆ってしまい、その後はお徳が赤ん坊を抱くシーンは存在しないし、菊之助にまん丸の水に濡れた西瓜を与えるのだから、赤ん坊を蚊帳で覆ったことはお徳にとって、決定的なできごとであったと言ってよい。そして、髷に刺していた簪をとって、まるで子供にしてやるように西瓜の種を菊之助のためにとってあげるとき、あの種が敷いた紙の上に落ちるときの効果音のすごさ!
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