風の谷の今鹿

ブレックファスト・クラブの風の谷の今鹿のレビュー・感想・評価

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)
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わたしのことなんてどうせ誰もわかってくれない、なんて思ってた学生時代の自分を救ってくれる。それ実はみんな思ってることなんだよ、陰口ばっかりたたく子もいつも寝てる子も保健室通いの子も、みんな何らかのそういう孤独感とか、何者かにならなきゃいけないってプレッシャーかかえながら生きてるんだよ。そう思ってたことをおとなになったら忘れちゃうのかもしれないな怖いなって、おとなになることへの不安感で押しつぶされそうになりながら生きてるんだよ。家庭環境がぐちゃぐちゃだったわけでもないし、何かものすごい頑張ってたわけでもないけど、みんなの気持ちが痛いほどわかる。なんなら未だにそういう気持ちかかえて生きてる。ラスト、何者かになることをやめた5人が好き。わたしたちは10年ちょっとしか生きてないけど、千文字で表現できるほど軽いにんげんじゃないよ、っていうある種の反抗でもあると思う

みんなで語って怒って泣いて暴露大会みたいなことしちゃって、きっと日曜日には、じぶんのあれこれ言っちゃったのがなんか恥ずかしくなって、月曜日にはなるべく目合わせないようにつとめちゃう気がするな、じぶんなら。深く語り合った相手と話すのって、なんか下着で話してる気分になるんだもん。

せんせいが、「年々生徒が生意気になってる」って言ったら、校務員さんが「変わってんのは生徒じゃなくてあんただ」っていうシーン良いよね。ラスト、あの作文読んでせんせいはなにを思ったかな。
嫌だな、おとなになるの。