小さい頃はあまりにチープな作りと過去の映像を流用しまくった演出にドン引きしてしまったが、今見直してもその印象はあまり変わらなかった。リアルタイムで見ていた当時の子供たちはどういう印象を持っていたのか気になるところだが、人気怪獣であるガメラの新作ということで出来に敢えて目を瞑っていたのかもしれない。
四作目でイカ形式の怪獣という斬新すぎるスタイルを提示するスタッフの意欲に感心するが、案の定取っ組み合いが出来ないためお互い距離を取ったまま攻撃しているため変な間が発生して映画のリズムを削いでいる事態に(しかも場所が砂浜なので建物を破壊する怪獣映画のカタルシスが皆無に)。あと声が若山弦蔵なので無駄にイケメン要素が。
でもダツのように頭で腹を刺すバイラスの攻撃にピンチに陥ったガメラによる大逆転劇は痛快。
後にウルトラマンタロウになる篠田三郎や、大映末期のお色気路線を支えた渥美マリや八代順子が脇役で登場しているのも見所の一つ。