カンフー主体で戦う冴羽獠なんてシティハンターじゃないなぁ。まあ、ジャッキー・チェンを当てた時点でそんな事はわかっていたのかもしれないが。ガンアクションは冴子（あまり似ていないけど役者は美人さん）のほうがよっぽど目立っている。
そもそも、コメディ成分が多すぎて緊張感がないのも原作とのギャップを生む原因かな。確かに女好きではあるが、もう少し決めるところは決めるのが冴羽獠だったような。やっぱり、これではただのジャッキー・チェン映画である。中盤でテロの目論見を狂わせたギャンブラーの兄ちゃんはトランプを武器にしてなかなか格好よかったけど、そういう役割をさせるべきだったのではなかろうか。
とりあえず、若い頃の後藤久美子は今見ても非常に美しく魅力的だから、そこが一番の見所かもしれない。小麦色の肌に白いドレスがよく似合っている。もっとシリアスめの話で見たかった。
それにしても、後半に出てくる格闘ゲーム「ストリートファイターⅡ」のコスプレバトルは何だったのか。男性キャラだけならまだしも、女性キャラである春麗までさせるのは悪い冗談にしか見えない。ジャッキーの背の低さもあって、顔以外は割と似合っていたりするから、これまた妙な気分を味わえるという珍場面である。
