MasahideYoshida

市民ケーンのMasahideYoshidaのレビュー・感想・評価

市民ケーン(1941年製作の映画)
3.9
1941年公開
監督 : オーソン・ウェルズ
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栄華を極めた新聞王の孤独な最期の一言をめぐって、彼のドキュメンタリーを制作する編集者がその謎を追うお話。

欲と幸せとは何なのかっていう物語。オチが秀逸なのでそこに至るまでは、そのオチのキレをあげるためのすべては前段みたいなものなんだけど、構成が不思議で時間軸を行ったり来たりしたり、さすがに古い映画なので見づらいところもあるんだけど、考えさせられる物語でございます。結局、何かで負った欠損感は、別のことをいかに頑張っても満たされることなく心の深い部分に残り続けるっていうことで、弱ったり孤独になったり、自分が最後の最後になったときに、後悔が去来するっていうのは人間の性なのかもしれないですね。

人間の弱さについて、考えさせられる世紀の一作でした。