市民ケーンの作品情報・感想・評価・動画配信

「市民ケーン」に投稿された感想・評価

takagimash

takagimashの感想・評価

4.2
80年前でこのショットが撮れるんだってのがバシバシ出てくるので驚きが多い。アクロバティックなクレーンショットに絵画のようなパンフォ。当時の人はさぞびっくりしたろうなーと。

てっきりケーンを殺した犯人を探すミステリものかと思ってたけど、予想を裏切られた。ひたすら冒頭のフレーズの謎を引っ張るだけといえばだけなんだけど、オーソンウェルズの張りつめたテンションとか、絵作りの面白さに気づいたらどんどん展開が進んでいく。

ラストの落とし方も悲しく皮肉がきいた感じで、この手探りの時代に25歳の若者が作り上げたとはとても思えない…!

面白かったです。
2020.10.29
自宅TVにて鑑賞。

新聞王ケーンが死んだ、謎の言葉を残して。ニュース映画会社の記者である主人公は上司の命を受け、謎の言葉の意味を探りに、ケーンの身近にいた人々を順々に訪ねていく。

言わずと知れた名作。前回は途中で睡魔に襲われ断念。

オーソンウェルズ監督・主演。
当時ハリウッドを牛耳っていたアメリカ最大のメディア王・ハースト。経営が傾いてきていたとはいえ、この映画でのケーン同様、放蕩ぶりと若い女性に熱を上げる滑稽さを皆感じつつ、誰も言えなかった時代。オーソンはハーストが若き妾マリオンの性器を「バラのつぼみ」と呼んでいることを聞きつけ、彼を最大限馬鹿にする映画の製作に乗り出すのである。
映画でケーンが死の間際につぶやく言葉は、「バラのつぼみ」。バラのつぼみとは何なのか。主人公にそれを探らせる。こんなバカげたあらすじはない。まさに時代の寵児。

ケーンが妾スーザンのために築いた未完の城、ザナドゥは、アメリカ・バルボアパークの遠景を借景したようだ。これをセットで立てているのかと一瞬勘違いしてしまった。にしても、ザナドゥの内装の無数の彫刻や、人より大きい暖炉など、セットとしての見どころは多い。

現在のスーザンがいるバーを映すカット、まず街中のスーザンの壁ポスターを下から上にナメて、バーの天井から室内へ入っていく。覗き見ているようで、良いカメラワークで印象的だった。恐らく特撮で表現していると思う。

主人公トンプスンがカメラに顔を見せることは一度もない、という演出も好み。彼はあくまで聞き役で、メインはケーン。市民ケーン。

実話ベースで、ラストでテーマ性も提示され、冒頭から強いヒキもあり、良い映画でした。
やはり名作である。
いまや、当たり前のことも多くてボーッと見たら面白くないのかもしれないが、背景やなども知ると面白い。
当時としては革新的な撮影技法は言わずもがな場面の作りが綺麗である。
人の一生を表せる言葉なんてないって言い切ってるし、rosebudは哀愁くらいに考えるべきかな。

トランプが一番好きらしい。公開当時ガチのメディア王から工作食らって興行成績が破滅的だったのは有名な話。悲しいことにその後思うように映画を作れなくなったとのこと。

モンタージュに多大なる影響与えたんだから凄いよ。20代で全てこなす化物。
映画史のマスターピース。今でもショボさを感じない画の豪華さと、以降映画の基礎となる技術見本市。真実を捏造し全てを手にした筈の男が得られなかったもの=バラの蕾とは。ローアングルが映す新聞王の肥大化したエゴと、虚栄の館が象徴する裏腹で孤独な市民の心象。圧巻
人生でいちばん金が無くて休日の過ごし方に困ってた時期に、近所のバカでかいドンキホーテに数百円で売ってたこの映画のDVDを買った。
なぜか冒頭で出てくるサルから強烈なゴージャスさを感じた。コミュニストって言われてたケーンが大資本の人になって精神的(?)に没落する姿の空虚さにジリ貧の自分はブチ上がったし、こんな話のDVDが俗っぽいパッケージでドンキに大量に並んでる光景を思い出しながら妙に興奮した。

カメラワークとかモンタージュの元ネタの宝庫だから、色んな映画を観れば観るほど面白くなるし、新しくなる、若返る特別な映画だと思ってます。
自分の中の粗略すぎる映画史において、高校生の時に観たソーシャルネットワークと一体になって鎮座してる。はやく友達とMankの話したいぜ!
隼人

隼人の感想・評価

3.7
今改めて見て「すごい面白い!」っていう映画ではないけど、当時としてはプロットも演出も斬新だったんだろうなって思う。
こういう人いるんだよねぇ・・。老いたケーンの姿が見ていて痛々しくなるほど寂しかった。

岩波茂雄の娘(美登利さん)が安部磯雄に出した手紙のなかに、「父は人によくサービスをしましたが、人にも非常にサービスを要求しました。短気の父は、身近なことで次々にサービスを要求し、それがすぐに叶えられないといらいらしました。」というようなことを書いていて、ケーンの姿と重なった。
初鑑賞。想定の100倍面白かった。

帽子を被ったままの記者の取材を通して描かれる新聞王ケーンの生涯。

ケーンが最後に語った「バラのつぼみ」の意味が明かされた時、ただただ圧倒されるばかりで言葉が出なかった。
時系列いじりから演出まで全てが圧巻。

今作の制作舞台裏を描いたふぃんちゃーかんとくの「Mank」も公開されることですし、白黒映画はちょっと…という方にもこのホットな時期を逃さずに是非観てほしい。

マジで度肝抜かれるから!w
『市民ケーン』(原題:CITIZEN KANE)
Amazonプライムで現在公開中。
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映画史に残る最高峰の名作であり古典。
映画に携わる者であれば観ておかねばならぬ作品。
それが『市民ケーン』。
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皮肉なもので、公開当時は批判の嵐。
というより、ある人物を想起させるが故にメディア、アメリカ社会に潰されかけていた。
しかし、今となっては映画の歴史で燦然と輝く名作だ。
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そして、その逆を行くのが『風と共に去りぬ』だろう。
少し前までアメリカ国民の精神のように思われていたが、奴隷制度を美化したようなシーンがあるため軒並みサブスクの公開が終わった。
映画と社会は切っても切り離せない。
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『市民ケーン』の評価は技術と言われる。
これ以降の全ての作品に影響を与えた。
パン・フォーカス、長回し、ローアングル、どれをとってもその当時の映画の常識を破っていった。
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ただなぜ当時潰されたのか。
それは、調べればわかること。
僕が好きなのは、
“今にもつかめそうで、つかんでしまえば終わってしまう”
真理だ。
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本人ではなく、他者による人物構成の語り口。
まるで『華麗なるギャッツビー』のような孤独。
いや、こちらが元祖か。
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のちの名だたる映画人に影響を及ぼした名作をAmazonプライムで観れるチャンスがありますので是非ご覧ください。
Kosekinema

Kosekinemaの感想・評価

3.8
公開控えるMankに向けて

元祖「莫大な富を手に入れた男が最終的に孤独になる話」
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