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日本春歌考のtjrのレビュー・感想・評価

日本春歌考(1967年製作の映画)
3.7
性と死を扱った青春映画であり、政治的な映画であり、果ては日本神話の世界にまで射程が広がる松竹ヌーベルバーグ期の作品。後半に向かうにつれ難解さが増していくが、男子高校生の複雑な、捉えどころのない心理を右往左往するカメラで表象しているのが良かった。
黒沢清が戦後邦画を代表する傑作として紹介していたらしく、伊丹十三が出ていたり、女学生「469」が「ドレミファ娘」の洞口依子を彷彿とさせたりと確かに相通ずるものを感じる。
終始歌われる猥歌は神代作品に影響与えていそう。死にかけの先生のそばで、無表情で猥歌を歌って放置しちゃう荒木一郎のシーンはグッと来た。