リリアソー

トイズのリリアソーのレビュー・感想・評価

トイズ(1992年製作の映画)
3.7
オモチャ工場の新社長が、オモチャのふりして軍事兵器を作りはじめたので、前社長の息子がオモチャの尊厳を取り戻すべく活躍するお話です(^^)

マグリット(※ベルギーの芸術家さん)を意識したデザインが作中の随所に見られ、とても個性的な世界観を築いてます。
クリスマスっぽい雰囲気の作品でもあり、沢山のオモチャが登場するので見ていてワクワクした気持ちになれました。

世界観が面白く、一見トボけた印象のコメディ映画ですが 、話の内容は実はそこそこ真面目です。

今や現実のものとなったドローンや、無人偵察機の元ネタは 実はこの映画に登場するオモチャ達ではないかと個人的には思います。
『これが未来の戦争だ』みたいなセリフを悪の社長も言ってましたが、この作品のオモチャ(AI搭載型の戦車のオモチャや、ドローンっぽい飛行機のオモチャ)は、SFの世界だけの話ではなくなりました。兵器もオモチャも、人間の道具という意味では同じです。心の在り方一つで変わります。オモチャを兵器にさせないために戦った主人公達の姿は、兵器の範疇を絞めるものであり、観るものへ 平和へのメッセージが込められてたと感じました。

・・・でも、あの戦車のオモチャ、地味に欲しいです(^^;

見易さ★4 不気味度★2