直木谷ヒトシ

ゴジラVSビオランテの直木谷ヒトシのレビュー・感想・評価

ゴジラVSビオランテ(1989年製作の映画)
4.0
VSシリーズでもこの作品はやたら好きでもう3,4度は見ているような気がする、がそれでもやっぱり見てしまう 個人的に(ファイナルウォーズまでの)シリーズ五指に入れるくらいには好きかもしれない、そんな一作
人間側は人間側でかなり交錯した対立関係があり、そこにゴジラの再上陸とビオランテの発生が絡まりだいぶ複雑な構図になってくる その結果ラストバトルが人間vs人間という怪獣映画らしからぬ落着点に入ってくるのはアリかナシかと言われると……今作のゴジラの状況ならアリ、というなんとも奇妙なことになってくる
沢口靖子さんがやたら注目される一作ではあるが、すぎやまこういちサウンドだったり18年振りに特撮原案を担当した小林晋一郎氏のシナリオを土台とする「強大にして悲劇的な怪獣」ビオランテだったりとこれまでのシリーズとは一味二味と違うところがやっぱり堪らない 何より「ゴジラより巨大な怪獣がスクリーン手前に向かって突っ込んでくる」というこの絶望を味わえる構図……!