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座頭市物語のatsushiのレビュー・感想・評価

座頭市物語(1962年製作の映画)
4.0
大映製作、監督・三隅研次、主演・勝新太郎による『座頭市』シリーズの記念すべき第1作目。

特にこの1作目は”舐めてた相手が実は殺人マシーンでした”ものに近い作りになっているので、ラストの殺陣に至るまで、これでもかと言うほど市は周りのヤクザに虐められます。今の目で見ると、中々きつい台詞などもありますが、帳消しになる程に最後の大立ち回りでのカタルシスが凄まじい。

家の外から中へ、中から外へ縦横無尽なカメラワークも本作の特筆すべきところかと思います。監督の三隅研次の功績なのか撮影の牧浦地志の功績なのかわかりませんが、パンを使った360度の撮影や、パン→ティルト→ズームのような複雑に組み合わされたカメラワークが本当にカッコいい。これはきっと誰と言うより、大映撮影所が培ってきたスキルの賜物なのだと思います。

2022/03/22 1回目
【2022年133本目】
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