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スタンド・バイ・ミーのyukinchiのレビュー・感想・評価

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)
3.8
子供の頃、これはいい映画だよと教えてくれたのは、少し大人びた癖を持つ親友でした。
その子にもらった、初めてのカマンベールチーズが忘れられません(笑)。

大人の都合に従うしかない子供は、友情を繋ぎ留めることが難しい。
先の友人は引っ越してしまい、しばらく文通を続けていたものの、成長の過程で疎遠になっていきました。

さまざまな事情で友人は移り変わり、その度に影響を受けるのが幼い性。
交友関係に口出ししたくなる親の気持ちも、今なら分かるんですよね。ただ、口出しされてムキになれる友人なら、そう悪くはないのかもしれません。


これはとにかく、リバー・フェニックスが素晴らしいです。あの年齢では身につけるべきでない表情を、すでに覗かせている。
今思えば、それが彼の生い立ちを物語っていたのかと。

スターと呼ばれる人種が破滅の道をたどるのが、己のせいか周りのせいかは分かりませんが…。
口惜しいですね。本当に。


粒ぞろいのロブ・ライナー作品の中で、いまだBestと評される本作。
登下校さえ自由がままならない最近の子供たちは、無鉄砲な遠征なんて想像もつかないかもしれません。
でも、「子供時代は二度とこない」と噛み締める時が、必ずくるはずです。

音楽も、とても効果的ですね。テーマソングが作品の核になってしまったという、珍しいパターンでもあり。
もはや前奏が流れてくるだけで、涙腺やられます(´TωT`)


“Stand by me.”
そう願う人ほど、そばにいないものだと感じるのは、小生だけでしょうか。
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