早紀

スタンド・バイ・ミーの早紀のレビュー・感想・評価

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)
5.0
この道をまっすぐ行ったらどこに辿り着くのだろうか?

子供の頃よくそんなことを思ったし、今もよく思っています。今いる街には生まれてからずっと住んでいるけれど、まだ知らないことばかりでいつもと違う道に進んでいけばそれだけで冒険になり、そこには別世界が広がっています。

まずこの映画で1番強烈に印象に残っているのはパイの早食い競争。最後はみんなでゲロを吐きまくるっていう。何じゃこれ笑

そして何と言ってもリヴァーフェニックス!彼を初めて知ったのは今作ではなく、地元の新聞のダークブラッドの特集に写ってた小さな写真。それで興味を持ち、一時期めちゃくちゃはまって彼が出演してる作品ばかり観てました。彼のどこか寂しげな横顔に惹かれます。
年上だった彼の年齢をいつのまにか超えてしまったのだなとふと気付きました。

今作で彼が演じるクリスは普段は頼もしいみんなを率いるリーダーのような立場。密かに小説家に憧れる親友ゴーディに
「君は才能がある。ものを書くのがうまい。でもそれを誰かが育てなければ才能も消えてしまう。君の親がやらないならおれが守ってやる。」と彼を励ます。

でも一方で、「誰も僕を知らない土地に行きたい」「俺って女々しいよな」とゴーディに弱音を吐き、涙を流す脆い部分がある。ここは私が1番好きなシーンです。上記のセリフ合わせて実際に隣でこんなこと言われて、こんな姿見せられたら参っちゃいますね。

私も小学生のとき仲の良い4人組とMR探偵団という名ばかりの謎の組織を作っていつも一緒に遊んでいました。もうそれぞれ疎遠になっていますが、子供の時代の時ような友人はやはり子供の時にしか作れないし、だからこそ尊くてあの時の時間が愛おしい。

ただ彼らと同じように長い線路を真っ直ぐに歩いてみたいなと思います。そしたらどんな道に進むんだろう?これからまだまだ人生は長く、私はどこへ行くのか、誰と出会うのか。楽しみに日々を生きていきたいです。多分平成最後の映画鑑賞かな。
早紀

早紀