田中元

スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐の田中元のレビュー・感想・評価

3.4
公開時以来の再見。美術や特撮はここまでの6本の中で圧倒的、しかしルーカス自身が監督にクレジットされてる4本全てに共通することだが、何らかの真相が暴かれたりするときに、観ているこちらはほぼ毎回「そうだったのか!」とはならず、「それって謎扱いだったの?すでにわかってんだけど」と感じてしまったりするわけです。こうした面を中心に、ルーカスはほんとに映画演出というものが下手だなあと常々思ってたわけですが、さすがにこれだけそういうのが続いたところでようやく思ったのが、そもそもルーカスは何かが暴かれたり覆されたりした瞬間瞬間の見せ方語り方で観客を驚かせることに興味がないんだろう、ということです。これはエピソード456123と製作順で観てるからとか、そもそも全部再見であれこれ知ってるからとかいうことではない。断じてない。そういう映画演出に興味がないか下手かどっちかだ!しかしながら映像の見事さで風格はあるシリーズではあるので、文句をいいつつも今後も何度か観直すことになるのでしょう。あとあくまで個人的な希望としては、エピソード7はあまりにも456偏重だったので、89と続くことでどうにか123も肯定できるようになるといいなあ。多くの方が『ダークナイト』の続編と思ってた『ダークナイト・ライジング』が『バットマン・ビギンズ』まで総括する内容だったみたいな感じで。もっとも『ダークナイト・ライジング』はそのせいでちょっと微妙な出来になっちゃってはいたが。
田中元

田中元