きゅうげん

コナン・ザ・バーバリアンのきゅうげんのレビュー・感想・評価

コナン・ザ・バーバリアン(2011年製作の映画)
3.3
モモア版“蛮勇コナン”!
出血大サービスなバイオレント感とか、露出度の高いエクスプロイテーション感とか、とにかくみんな蛮族。陸路を帆船でゆく敵役カラーの“狂王”っぽさ最高。

ただファンタジー作品としては、どこか『指輪…』みたいだったり『…カリビアン』みたいだったり、かなり既視感ある画作り……。
それに撮影とか演出とか編集とか、CGとか合成とかクオリティにムラがある印象。
なかでもカットとカットの繋がり・段取りが粗くて、シチュエーションの前後関係が掴みにくいです。とくにアクション・シーンでは、位置関係・対応関係がハッキリしなくてもどかしいですね。

デジタル技術の進歩でハイ・ファンタジー映画が革新された2000年代、アメコミとサブスクによってジャンル全体が加速した2010年代、この絶妙な端境期にヒロイック・ファンタジーの本家大元が埋没してしまったのはあまりにも残念です。