あるてーきゅう至上主義者

パンズ・ラビリンスのあるてーきゅう至上主義者のレビュー・感想・評価

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)
4.0
ハマる人はとことんハマるだろうし、嫌いな人は途中で観るのを止めてしまうだろうなと思われる、かなり人を選ぶ作品。舞台は1939年、内戦終結直後のスペインの山あい。陰鬱なことこのうえない時代と場所が舞台。

現実がみじめであればあるほど、幻想の世界は美しく彩られていく。ラストシーンは別格として、それまでに登場するクリーチャー(牧羊神で主人公の案内役であるパンはもちろんのこと、一度見たら絶対に忘れられないあいつ!)や、美術のひとつひとつが本当に美しい。

ダークファンタジーではあるが、ダークさ8ファンタジーさ2くらいの、ほぼダークで観るのも辛い映画。それでも一見の価値は間違いなくあり。果たしてラストはハッピーエンドなのかバットエンドなのか。観る人によって解釈が変わるはず。自分にはハッピーエンドに思えたけどな…。