K2

イヴサンローランのK2のレビュー・感想・評価

イヴサンローラン(2010年製作の映画)
4.0
本来のモード、オートクチュールだなんて遠い世界だ。ましてや、イヴ・サン=ローランの名前はブランドに疎い俺でさえ知っている。それでも、イヴの人柄がこのドキュメンタリーから伝わる上に、同じ環境で生きた人々を心底羨ましく思う。遠い世界の話であると共に、確かな形としてこうした感性を持つ人たちがファッションにおいても人権においても時代を作ってきたことに、一縷の安らぎを覚える。
物語に生きる人々がこうして存在している事実は酷く残酷で美しい。「“火をおこす者”のおかげで人は現実に触れられる。たとえ現実に身を焼いても」儚さもすらも同様である。
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