イヴサンローランの作品情報・感想・評価

「イヴサンローラン」に投稿された感想・評価

えり子

えり子の感想・評価

3.3
イヴが引退を発表の時、メモ用紙を舌を舐めながら捲るのが意外でした。
イブとプルースト、その感性はゲイだったから共通するものがあったのでしょうね。
軍隊で虐められたのは、ゲイの有名人という事もあったのか。
傷ましい。
『冥府魔道(めいふまどう)』


本作のオープニングでの、イヴがファッション業界からの引退を宣言する記者会見のシーン。
虚ろな眼で息も絶え絶えに自らの業界での活動を振り返るその場面には、長年に渡る苦悶の日々によって擦り切れてしまった痛々しい傷負い人の姿があった。
そこには、若干21歳でクリスチャン・ディオールのヘッド・デザイナーとして大抜擢された、かつての才気迸(ほとばし)る希望に溢れた美青年の面影は最早微塵も無い。

生前はセレブリティや富豪達のためのオートクチュールを仕立てる為にアイディアが枯渇するまで馬車馬の如く働かされ、その死後も自身が世界中から労を尽くして蒐集した美術コレクションをオークションに掛けられて、またもや富豪達からことごとく買い漁られる。

天から才能を与えられたが為に富裕層から人生をしゃぶり尽くされた悲運の人。
まさに修羅の道である。

イヴのデザインが今尚世界に影響力を及ぼしていることは、冥府(めいふ)から現在のこの世へと甦った彼の怨念の仕業であるかの様にさえ感じられてしまう。


イヴの公私にわたるパートナーであったピエール・ベルジェが本作で語っていた「名声は幸福の輝かしき葬列である」という言葉が、晩年のイヴの心の闇を如実に浮き彫りにする。
たとえ巷間の目には輝かしく映っていたとしても、名声が神経症を患うイヴにもたらしたものは果てしなく続く苦悩と地獄の日々だったのである。
その神経症でさえも、アルジェリア戦争の兵役中に軍隊で体験した壮絶な虐めが原因であったというから呪われた人生としか言いようが無い。

そして、名声は文字通り彼の精神と魂を葬り去った。

奇しくも、生前イヴが愛して止まなかった、彼の随一のシンボリックなデザインである「スモーキング」と呼ばれる真っ黒のタキシードスタイルに身を包んだ女性モデルたちが大挙してランウェイを練り歩く様は、イヴ自身のために誂(あつら)えられた洗練を極めた葬列の様な凄味を纏っている。


本作を鑑賞して改めて痛感したことがある。
我々は芸術家の目を通してしか時代を捉えることが出来ない。
しかし、我々が真に時代を理解したときには、イヴの様な天才は時代から無残に遺棄されてしまっている。
本作の様な映像作品の存在意義は、イヴ・サン=ローランの様な天才芸術家の功績を今一度振り返って心に留め置くことにあるのだろう。


↓1966年、イヴ・サン=ローランは女性のためのタキシード・スタイル「スモーキング」で全身黒をまとった男装の様な女性の美を演出して世に衝撃を与え、その同年、本作にも登場するミック・ジャガーは大切だった者をあの世へと見送る悲しみを歌う。タイトルは奇しくも「黒く塗れ!」( Paint It Black / The Rolling Stones )
https://youtu.be/O4irXQhgMqg
ヒジョーにつまらなかった。
淡々とした描写やピエールの伊達男な振る舞いにはフランスのそれを感じる事が出来るが、競売にかけるまで思い出を語る、という部分においてはとんでもなく情報が薄く構成力に欠けると思う。
よっぽどイヴサンローランを追っかけてる人向け。
美の葬列

基本的なドキュメンタリーの手法に則った作りだが、迫力ある生き様は伝わった。
Yuk_i

Yuk_iの感想・評価

3.5
イヴはModestという言葉がしっくりくる人なように思えた。
若くしてDiorのデザイナーとなり、その後のキャリアを辿る自分を鳥籠から抜けるのはできないという彼の言葉やピエールからの目を通した彼の描写からも苦悩の様子が伺えた。

36/2022
youth

youthの感想・評価

4.0
プルースト
"極度に神経質な 痛ましくも すばらしい 一族に属する"

アンディ・ウォーホルとミック・ジャガー
ジャン・コクトーとピエール・ベルジュ

マラケシュの奇跡
ダル・エル・ハン
レモンの庭

フランソワーズ・サガン

"オピウム"
ロマンス、東洋の神秘

"プルースト"風の家
スワン

ミッテラン新大統領
merci

merciの感想・評価

4.5
過去リピート鑑賞記録

マラケシュの家の色彩と陰翳の美しさに心震えた。プルーストの小説のよう

ピエールのイヴに対する愛の深さ、痛み、気品に強く胸打たれた。尊い
jun

junの感想・評価

3.0
記録

イヴはピエールに看取られて良かったと思う。逆は想像つかない。
成功したらどうしてもドラッグに手を出してしまうのだろうか。
成功の虚しさから逃げるため?
あるいは成功し続けることへのプレッシャー?

いつも支えてくれるパートナーがいるのに、他所に誰かを求めるのは刺激なのか癒しなのか解放なのか。

(過去の鑑賞メモ 2019.10.12)
えあ

えあの感想・評価

3.7
うーんあと1時間みたい気持ち
そうしたらもっと感じるものがありそう
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