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ドラえもん のび太の魔界大冒険のYSKのレビュー・感想・評価

3.7
ふと見返したくなって、劇場版DVD-BOXを引っ張りだしてきました

やはり長期に渡る作品ですし、特に子ども向けということもあり基本的な流れは「スネ夫とジャイアンが無理難題をおしつけor自慢をし」「のび太がドラえもんに泣きつき」「ひみつ道具の力で大冒険」と、どの作品もそれほど変わりません

とはいえ同じくストーリーのテンプレができあがっていた『ドラゴンボール』シリーズのように敵キャラクターの魅力だけで評価が決まるわけでもなく、どこで何をするかというすこしふしぎなシチュエーションも面白さの秘訣だと思います

そんなわけで今作は魔法使いになりたいのび太が「もしもボックス」で科学を魔法に置き換えた世界にした結果、廃れ滅んだと思われていた魔界が地球に接近してきたよというお話

そしてこの作品といえばなんといってもメジューサなわけですが、確かにこいつは不気味で恐ろしく、かつて祖父母の家で母やその兄弟が使用していた部屋を探検していたときにこいつが出てきたらどうしようと震え上がっていたものです
ただそれ以外に明確にキャラが立っていた敵がいなかったのが残念ですが、ドラえもんが被っていた帽子に書かれていた星の数にビビるくだりや、ジャイアンの歌声に逃げ出す人魚のくだりは最高でした
自生している草木が自由に歩き回るせいで距離感を見失うところや、「石ころぼうし」を被っているにも関わらずこちらの位置を的確に追いかけてくる敵も良かったですね

そして何より、大魔王を唯一倒せる武器と言われている「銀の矢」を、ジャイアンがここは俺しかいないとばかりに手を挙げ、そしてそこに誰も疑問を呈さない流れは秀逸でした
ドラミがドラえもんとのび太を助けにきたときの「おしまい」も良かったなあ
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